2008年11月9日日曜日

第3回ケーススタディ道場(報告2)

前回に引き続き、ケーススタディ道場の内容について、まとめます。
自分の頭の再整理をすることはもちろんですが、なんらかの形で参考にしていただける内容となっていれば幸いです。

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2.流通進化論
【学習したこと】
・伝統的なアパレルに強い流通とファーストリテイリングのビジネスモデルを比較する際の分析方法
・同じ業態の複数の会社の財務諸表の比較の方法
・比較した結果、どのような点に着目して、それぞれの会社の特徴をつかめばよいか
・流通企業を例として、複数の会社を比較する際に、総利益率、在庫、在庫月数から、どのような法則をみつけるか
・財務諸表から格安家具販売における運営のポイントを見抜く

【まとめ(テキストより引用)】
・流通業は儲からないという印象が強いが、実は戦略次第で高い利益を出せることが分かる
・あらゆる事業には成功の鍵があり、その鍵はどんなに隠しても数字に表れてくる
 ⇒成功者のやり方を分解して、ベンチマークとして利用する
・公開情報で入手できる数字を簡単な割合とグラフで分析し、比較するだけでその成功の鍵は、かなりの確度で予想、推論することができる
 ⇒情報の入手先としては、帝国データバンクなどがある
・自社の財務諸表の変化、他社との比較によって、自社のポジションが明確になり、自分の仕事の意義も見えるようになってくる
 ⇒変化や比較の結果から、儲けの糸口を探しだす
 ⇒定量分析を行うことによって、比較的簡単に見つけることができる

【感想】
・会計に関する問題はまだ苦手ですが、三回目のトレーニングとなり、どのあたりに視点を向ければよいのかがわかるようになってきました
・財務諸表から特徴を読み取るときには、大まかな特徴であれば、暗算程度の計算で十分分析できることがわかりました
・突出して大きな数字など、表にしたときに、特徴のある数字を手がかりにすると、ヒントが見えてくることがわかりました

2008年11月6日木曜日

第三回ケーススタディ道場(報告1)

昨夜開催された、第三回ケーススタディ道場に参加してきました。
今回の参加で、ラテラルシンキングから数えて4回連続の参加になります。
毎回、濃密な3時間を過ごすことで、思考回路が少しずつ形成されてきているのかなとは感じています。
やはり実践的になるまでには、日頃の努力が欠かせないので、まだまだ自分の手足として利用できるまでには時間がかかると思いますが。。。

今日は、まず第一回目の情報共有をしたいと思います。
残りはまた後日Upさせていただきます!

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<今回の課題>
1.刑事ドラマのアイディアをつくる
  (ラテラルシンキング)
2.流通進化論
  (シンプルな定量分析でビジネスモデルの違いを理解する)
3.新規事業プロジェクトに参加すべきか
  (基本フレームワークを応用してみる)

1.刑事ドラマのアイディアをつくる
・ラテラルシンキングは、斬新な仮説構築に役立つ
・プロセスを追求しない代わりに、必ず良いアイディアがでるとも限らないので、日常的にトレーニングを行う必要がある
・ラテラルシンキングは新しい付加価値を探す手法として最適であり、日本企業の経営課題を解決する良い手法になる
・ラテラルシンキングで失敗しないためには、ロジカルシンキングとの併用、仮説・検証の繰り返し、チームの活用が必要
・ラテラルシンキングの3つのステップ
 1-対象となる製品、サービス等の構成要素をMECEに分解する
 2-構成要素の前提を水平移動、否定、変更する
 3-ステップ2で生まれた、ギャップ、問題点、不自然な点を解消するアイディアを導入する

【学習したこと】
・刑事ドラマの基本設定のアイディアを、ラテラルシンキングを用いて、作ってみる

【まとめ(テキストより引用)】
・ロジカルシンキングを実際に仕事で生かすためには、教科書事例を実際の案件に当てはめて考える柔軟性が必要
・ラテラルシンキングのトレーニングは普段から気がついたことを要素分解し、軸を少しだけずらして考えるクセをつけるために非常に有効な方法
・ビジネスモデルや部路ダクトに当てはめて考えれば、仕事にも生かしやすく、即効性がある

【感想】
・「ビジネス頭を創る100の難問」や「ウミガメのスープ」などで、少しずつ訓練をつんでいるものの、実際に適用しようとすると、まだ勘どころがうまくつかめていないことを実感しました
・一問あたりの解答時間は短いのですが、逆にこれ以上長いからといって、良い案がでるという印象もありませんでした
・基本はMECEにあるので、うまく分解しておいて、軸をずらす対象をきちんと洗い出しておけば、アプローチもしやすいし、のちの軌道修正も比較的簡単に行えるかなと感じました
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2008年11月5日水曜日

第二回ケーススタディ道場のまとめ

本日開催される、「第三回ケーススタディ道場」に参加してきます。
前回の復習をする意味もこめて、前回の内容の概要を作ってみました。
なにかの参考にしていただければ、幸いです。

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<今回の課題>
1.マンガ雑誌ビジネスの売上を増やすには?
  (統合的なマーケティングコミュニケーション)
2.流通グループは何を売っているのか?
  (シンプルな定量分析でビジネスモデルの違いを理解する)
3.「転職」を”問題解決”する
  (基本フレームワークを応用してみる)

1.マンガ雑誌ビジネスの売上を増やすには?
【学習したこと】
・雑誌の利益を分析するためのフレームワークをどのようにMECEに構築するか?
 →利益を段階的に分解する
 →利益=売上-コストの基本公式がポイント
・売上に関連する各項目について、各売上を増やす為の仮説・分析とその情報ソースを考える
・コストに関連する各項目について、コストを減らす為の仮説・分析とその情報ソースを考える
・雑誌とコミックの売上利益の違いを、フェルミ推定を用いて、ざっくりと計算する
・試算の結果をもとに、雑誌の属性(少年誌・青年誌)とそこから読み取れる意味を洗い出す
・青年誌がなにをすべきかを洗い出し、そこから青年誌のビジネス戦略を編集方針にまで落とし込む

【まとめ(テキストより引用)】
・普段何気なく眺めている商品でも、フレームワークを使えば、その商品の意義や最適化しようとしている対象、市場が見えてくる
・普段の仕事においても、同じ発想でフレームワークを少し使ってみるだけで、その意義や目的が見えてくることがある
・仕事上の改善活動や失敗の原因究明などにこの方法を利用することもできる

【感想】
・MECEを意識してフレームワークを構築するところからはじめるだけで、売上向上の具体的な方針を導くことができる
 (一つ一つの作業ステップを飛躍しすぎないように、コツコツと積み上げていくのがポイント?)
・慣れていないと、フレームワーク構築の段階で、あらぬ方向へ行ってしまう
 (仮説と検証による繰り返しの経験が必要)
・日常的なことがらから、MECEを意識することがよい訓練になる

2.流通グループは何を売っているのか?
二つの流通グループの比較演習
【学習したこと】
・財務諸表から何を読み取るか(どちらが儲かっているかの比較)
 →営業収益営業利益率=営業利益÷営業収益×100(%)
 →総資産経常利益率=経常利益÷総資産×100(%)
 →自己資本純利益率=当期純利益÷自己資本×100(%)
・両グループの収益性の違いを分析するためのフレームワークをMECEに構築
 →事業ドメインに着目してMECEにフレームワークを構築
 →顧客(消費者・企業)を基点として、各顧客に対する販売項目とチャネルへと分解していく
・両グループの決算短信から、両グループの違いを分析する
 →決算短信は、HPから簡単に取得することができる
 →「何が分析できないか」とできないことが何かを明確にする(分からないものは分析できない)
・両グループのコンビニ部門における財務諸表の比較
・両グループの子会社の持ち株比率を比較した表からなにが読み取れるか
・両グループの抱えている問題について仮説をたて、引き続き分析してみたいことをあげる

【まとめ(テキストより引用)】
・定量分析を使うことによって、主張の説得力はその威力を飛躍的に増すことができる
・しかし、定量分析はともすると数字の羅列になりがちなので、プレゼンテーションについてはそれなりに意識する必要がある
・具体的なプレゼンテーションの方法については、ビジネス思考力セミナー5月講座を参照のこと

【感想】
・経済に関する知識がまだ不十分なため、課題としては難しく感じた
・同業他社との比較、あるいは投資する際の会社比較などにおいて、地道な分析をしていけば、考えているより単純な方法で問題点や強み弱みを洗い出せることがわかった

3.「転職」を”問題解決”する
”なぜ今「転職」なのか”(テキストより引用)
 ・会社やビジネスモデルの寿命が個人の職業生活の寿命より短くなり、社会全体として、雇用過剰な産業から、雇用不足の産業へ雇用を流動化せざるを得なくなった
 ・企業側でも新規ビジネスの立ち上がりを早く進めるためには、人を中途で採用する必要がある。
 現在社内にないスキル、社内で養成していては間に合わないスキルを外部から調達する必要がでてきた
 ・個人と企業が対等の関係になるためには、個人側で他の選択肢を用意しておく必要がある

【学習したこと】
・友人からどの会社に転職すればよいか相談を受けたとき、どのように回答するか。MECEでフレームワークを構築する
・会社選びの軸を示す
・会社選びの軸の中から、ミクロとマクロの要素を取り出す
・企業の4つの発展段階(ベンチャー・成長企業・普通の大企業・衰退大企業)について、メリットとデメリット
 (転職者が35歳未満/35歳以上)
・会社のポジショニングは、アドバンテージ・マトリクス(縦軸:業界の競争要因の数、横軸:優位構築の可能性)で表現可能

 業界の競争要因の数 優位構築の可能性 会社のポジション
 小             小           手詰まり産業
 大             小           分散型事業
 小             大           規模事業
 大             大           特化型事業
・それぞれのポジションにある会社に転職する際のメリットとデメリット
・「職業生活における満足度を高める」と問題設定して分析するとした場合、課題を洗い出せるようにMECEに分解する

【まとめ(テキストより引用)】
・転職は自分の人生を左右するイベントなので、フレームワークを使ってすべての要素を慎重に検討して行うべき
・特に会社選びにおいては、業界の状況やその会社のポジショニングによって、いくら努力しても報われない状態がありうることに注意する
・「訪問したときに雰囲気が良かった」、「資格取得に協力的」といった一面的評価で軽率に判断しないこと

【感想】
・自分自身が転職を検討していることもあり、自分の問題意識の持ち方や、アプローチの仕方について考えさせられた
・ともすれば、職業や会社選択の条件があやふやになりがちだが、問題を詳細化することによって、判断を誤る可能性を低くすることができると感じた
・仕事における満足度のような、一見あいまいにみえる問題設定であっても、MECEに分解することで、具体的な問いとして捉えることができる
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